2025.6.3

KOWAの生地で学ぶ生地名鑑

長年にわたり高品質な生地を幅広い層に提供し続けているKOWA。

その背景には、顧客のニーズを的確に捉え、最適な知識で提案を行う経験豊富な営業スタッフの存在があります。

彼らのプロフェッショナルな対応が、顧客に満足を与え、多くの業界で信頼される理由の一つ。

今回はそんなスペシャリストたちの解説のもと、KOWAのロングセラー素材を一挙ご紹介!

あなたもぜひ手に取ってみたくなるはず。

平織(ひらおり)

織物の三原組織のひとつで、 経糸・緯糸おのおの2本ずつで完全組織が作られ、いずれの糸も交互に浮沈して交差した織物。

タイプライター KN8034


細番手の糸を、高密度で織り上げた平織物。滑らかな中にハリのある独特の触感と、美しい光沢感があります。

薄くて軽い緻密な織物で、極細糸を高密度で平織にした、きめ細かな織り目が特徴です。

KN8034は、経緯コンパクト80sを合計340本打ち込んだ、ハリのある、贅沢な素材。ダウンの表地やシャツなど、幅広く商品展開が可能。

人物

A氏

一般的な規格でいうと285本、もっと少なければ240本程度の糸でも、タイプライターと呼んでる人もいる中、KOWAのKN8034は、340本打ち込んでるので、1.2倍くらい多い。世界的に見ても、かなり高密度でこれ以上打ち込めないくらい、打ち込んでいるんです。

高密度になると、圧倒的に張り感がでますね。あとは、ダウンの表地として使えたりもします。高密度だと、高級感が出るんですよね。


人物

K氏

原料からこだわっていますよね。世界に誇れる生地ですよ、この生地は。

斜文織(しゃもんおり)

三原組織のひとつで、経糸・緯糸おのおの3本以上から完全組織が作られ、経糸が連続的に浮いた組織点で斜めにうね状の斜文線(綾線)が現れた織物。

綾織り (あやおり) とも呼ばれます。

ウエストポイント 48500 C100%

米国陸軍士官学校のある地名から、この名で呼ばれるようになった生地。軍用織物規格に基づいた輸出織物であっため、この名称が一般呼称に。通称ウエポンと呼ばれる。

48500は、経に36/2、緯に24/2の綿糸を使った丈夫な素材。パンツ、アウターなど、幅広い用途で使われてます。

人物

K氏

ウエポンは、マッカーサーが日本に来た時に着てきた生地で、マッカーサーチノとも呼ばれています。他のチノと比べても、これが最高峰と言われるくらい良い素材です。


人物

A氏

ドリル・チノ・ウェポンは全部チノと呼んでいるけど、歴史も含めた意味では、ウエポンが王者と言っていいですよね。

生地としては、経緯双糸の系を使っているので、光沢があって、強度が強いです。コーマ糸を使っているのもポイントで、生地がより綺麗に見えるんです。僕は48500を紹介するときは「本物のウエポン」と謳っています。

朱子織(しゅすおり)

三原組織のひとつで、最小5本ずつの経糸・緯糸でつくられ、1完全組織内で経糸が緯糸に1回だけ交差する。経糸又は緯糸どちらかで覆われた外観を有する織物。

布面が緯糸で覆われたものを緯朱子、経糸で覆われたものを経朱子と呼びます。

サテン KN41100 C100%

光沢が美しく、滑りの良い滑らかな触感をもった織物。この豊かさと艶は、他の組織より秀でています。

KN41100は、コンパクト100sを経緯に贅沢に使用した高級素材。光沢感が非常に強く、上質な素材です。

人物

A氏

サテンは、平織や斜文織よりも光沢が出やすいですね。特に、41100は、超長綿を使っているので、コットン100%にも関わらず光沢のある綺麗な生地です。“高級なサテン生地”という感じです。


変わり織

変化組織で、単純な三原組織の織物から、高度で広範囲な多目的に合うように色々変化に富んだ織物が要求され、簡単な組織から複雑な組織に発展した織物。